回転寿司で知る物流業・製造業向けシミュレーション
皆さんこんにちは
株式会社ITAGE 広報担当です。
今日はお寿司を作っていきます。美味しいですよね、おすし。ブリが好きです。
…はい?
今回の目的
弊社では物流・製造業向け3Dシミュレータ「Emulate3D」を販売しております。
シミュレータは様々な業界で活用できる非常に有用なツールです。
ですが「『 シミュレータ (シミュレーション)』が便利ですよ!」とお伝えしても
何をどのようにしてメリットを生み出してくれるのかイメージしづらいかと思います。
そこで今回は物流センターのソーターや工場の生産ラインのシミュレーションのイメージを回転寿司屋さんに変更して考えていきます。
その他にも「シミュレーションとは何か?」について扱った記事があります。
こちらもよろしければ併せてご覧ください。
・離散系シミュレーション?
・離散系シミュレーション? その2
・飲食店を例に離散イベントシミュレーションを実施してみました(離散系シミュレーション? その3)
(「実際の例が知りたい!」という方はぜひ資料ダウンロードやお問い合わせをお願いいたします)
事例集
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開店準備(シミュレーションの仕様)
まずは知りたいこと、シミュレーションの内容を決めます。
今回はピーク時とアイドル時、それぞれの最適なお寿司の供給量をシミュレータを使って検証していきます。
これは平たくお伝えすると、
ある一定の物量を裁ききれるだけの能力値を求めること
と換言できます。
物流センターのソーターや工場の生産ラインも同じことが当て嵌められます。
開店(シミュレーションの実行)
さて、その前提を踏まえ作成したモデルがこちらです。
左下の寿司職人がお寿司を握ります。
卓上のお客さんは一定確率でお寿司を食べます。
誰にも食べられず一定時間が経過したお寿司は廃棄されます。
アイドル時を想定し、レーンの短縮ができます。
こんな感じの「ITAGE寿司 名古屋栄店」で一定時間における
・握った数
・食べられた数
・廃棄の数
などを求めていきます。
いざ開店!
日報作成(シミュレーションの結果)
Emulate3Dでは先ほどのように現場を再現しその情報を取得します。
取得できる項目はモデルの再現度に依存します。極論すればなんでも取れますが知りたい項目でなければ単純な動作で代替します。
そして再現したモデルに対しシミュレーションボタンを押すと数倍-数千倍速で動作し結果が出力されます。
ピーク時
ピーク時の結果はこんな感じです。
一種類じゃいいのか悪いのかわからないですね。
ただ流れているお寿司がまばらな気がします。
物量を倍に
試しに供給量を倍にしてみました。
うーん…これはダメですね。
売上が増加していますが、奥のレーンで渋滞が発生しています。
シミュレーションの意義はこのような実際に検証することが難しい現象を机上で数値的に、視覚的に分析できる点です。
シミュレーションは実際に検証することが難しい現象を
机上で数値的に、視覚的に分析できる
少し減らす
1.5倍にしてみます。
おおっ!いい感じですね。売上高は下がりましたが利益は最大になっています。
アイドル時
アイドル時はこのようにレーンが縮小します。
一旦何も考えずさっきの1番目の物量で流してみます。
その結果がこちら
…はい、やはりダメでしたね。
渋滞どころか限界突破してレーンからあふれ出てしまいました。
脱無法地帯
であれば物量の変更や作成者(レーン数)の変更を実施し最適化をはかります。
作業内容は同じなので詳しい検証は省きますがこのように無事
ピーク時とアイドル時、それぞれの最適なお寿司の供給量
を机上で検討できました。
今回のシミュレーションで判明した主な傾向は以下です。
シミュレーション結果
・廃棄数と売上高は単純な比例はしない
・生産数と売上数を近づけることが利益最大化の為の要因ではない
・アイドル時の適量は大幅に減る
・モデルを作成した社員のあだ名がスシ王子になった
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は回転寿司を例に物流業・製造業向け3Dシミュレータをご紹介しました。
冒頭でも述べたようにこの考え方はソーターや生産ラインの調整・設計に置き換えられます。
弊社ウェブサイトでは
「シミュレーションはどういった行為なのか?」をまとめた資料や
その事例を業種・業界別で集めたものを公開しています。
少しでもご関心、ご興味のある方はぜひダウンロードしてご覧ください。