今さら聞けないAIの意味とは?AI・機械学習・ディープラーニングの違いを簡単に解説します

皆さんこんにちは。ITAGEの中村です。
今回は「AI」について書いていきたいと思います。

AI 人工知能 ロボット

AI(人工知能)とは?

AI(人工知能)とは、人間が持っている「知能」の部分を人工的に再現する技術やその取り組みのことです。しかしAIという言葉は非常に曖昧であり、専門家の間でも定義が明確ではありません。

AI・機械学習・ディープラーニングの違い

AI・機械学習・ディープラーニングについて聞いたことはあるけれど、意味や違いはあまりよく知らないという方も多いのではないでしょうか。
AIは技術や取り組みそのものであるのに対して、機械学習・ディープラーニングはAIを実現するための手法です。

1950年頃AIの取り組みが始まり、1980年頃に機械学習→2010年頃にディープラーニングが注目され発展してきました。機械学習とディープラーニングはAIと何が違うのかについて詳しく説明していきます。

年表 AI

機械学習

機械学習とはAIに学習させるための手法や学問のことで、人間がデータを抽出・分析する範囲を指定する必要があります。1980年代に注目された技術です。

機械学習はさらに3つに分けられ、「教師あり学習」「教師なし学習」「強化学習」があります。それぞれを詳しく説明していきます。

機械学習 教師あり学習 教師なし学習 強化学習
▼教師あり学習

データと共に正解を与えて学習させる方法です。過去のデータを用いて将来を予測する分野に適しています。

これは猫、これは犬といったパターンを学習、判断させます。学習する枚数が多ければ多いほど精度が向上します。最終的に今まで出てきたことのない画像がでてきても、犬か猫かを学習したデータをもとに分類できるようになります。

犬 猫 教師あり学習
▼教師なし学習

教師あり学習と反対に、データに正解を与えず学習させる方法です。膨大なデータの規則性や関連性を分析してグループをしたい場合に適しています。

教師なし学習でできることにクラスタリングがあります。
例えば、猫や犬のデータを「犬」「猫」という情報なしで学習させます。すると機械が「色」「大きさ」「模様」などを判断し、関係性が高いグループに分類します。グループ分けしたデータをどう活かすのかは人間次第です。

クラスタリング 教師なし学習 色
▼強化学習

囲碁のAIがプロの棋士に勝利したというニュースを見たことはありませんか?そのAIの学習方法が強化学習です。どのように行動すれば報酬(スコア)が高くなるのかを機械が考えて、最適な方法を導き出す学習です。

強化学習は、機械学習の中で最も動物や人間の思考に似ています。犬は最初「おて」と言われても何も分かりません。しかし「おて」といった後に、片手を人間の手に乗せる動作をするたびにおやつをあげ続けると覚えてくれます。

犬 トレーニング しつけ

強化学習も同じような仕組みです。
まず、コンピュータ上に囲碁を打つための環境とプレイヤー(エージェント)を用意します。次に何パターンもの棋譜(囲碁の対局記録)を学習させていきます。さらに、学習後様々な人やコンピューターと対局させ、勝ったら報酬、負けたら罰を与えます。何度も繰り返してより高い報酬を機械が目指すことでさらに学習が進み、強いプレイヤーが生まれるという仕組みです。

AI 囲碁

ディープラーニング(深層学習・DL)

ディープラーニングとは、機械学習のひとつです。人間がデータを入力・指示することなく大量のデータを読み込むことで、コンピュータが自ら課題解決方法を導きます

ディープラーニングのメリットは、より高度で柔軟な処理が行えることです。人間の脳のつくりを模倣して構成された「ニューラルネットワーク」を何層にも重ねることで複雑な処理ができます。

AIができた1950年頃から考えられてきた手法ですが、技術的に実現することが難しいため、あまり発展してきませんでした。しかし近年のCPU・GPUの高性能化に伴って再注目され、研究が進んでいます。

図 ディープラーニング 深層学習 DL

ディープラーニングは他の機械学習とも組み合わせることも可能で、先ほど例に挙げた囲碁のAIでは、強化学習とディープラーニングを組み合わせた深層強化学習で作られているものもあります。

製造業で活躍するAI

製造業は人手不足や従業員の高齢化、技術伝承など様々な課題があります。
その中で注目されているのがAIです。

例えば、AIが得意な画像分類を使って良品・不良品の判定を行うことが挙げられます。これにより検品作業の業務負担が減少し、省人化も進みます。

弊社では、ノンプログラミングかつ簡単操作で画像認識が行える「Collie」を販売しております。お客様のご要望に応じてカスタマイズも承っておりますので是非お問い合わせ下さい。

最後に

AI・機械学習・ディープラーニングの違いについて、お分かりいただけたでしょうか。

AIは1950年代から開発されており、日々技術が進歩しています。しかしながら、未だに「弱いAI」と呼ばれる一定の領域のみに特化したAI(囲碁・自動運転など)しか実現できていません。

意識を持った人間のようなAI、つまり「強いAI」が実現できる日は来るのでしょうか。楽しみにしたいと思います。

ご興味・ご関心がありましたら是非お気軽にお問い合わせください。

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