ロボットとは?サービスロボットと産業用ロボットを簡単解説

皆さんこんにちは。ITAGEの中村です。
今回は「ロボット」についてご紹介いたします。

産業用ロボット ロボット

ロボットとは?

日本工業規格(JIS)の「ロボット及びロボティックデバイス−用語」でロボットとは、「二つ以上の軸についてプログラムによって動作し,ある程度の自律性をもち,環境内で動作して所期の作業を実行する運動機構。」と定義されています。

また2006年に経済産業省が発表した「ロボット政策研究会 報告書」の中では、ロボットとは「センサ、駆動系、知能・制御系の3つの技術要素(ロボットテクノロジー)を有する機械システム」と定義されています。

人間に例えると、センサーは五感、駆動系は手足、知能・制御系はというイメージです。つまりロボットとは、人間の形をしていなくてもそのような機能を搭載し、作業や操作を自動的に行う機械や装置のことを言います。

センサ 駆動系 知能・制御系

ロボットには2種類ある!

ロボットはサービスロボットと産業用ロボットの2種類あります。それぞれご紹介します。

サービスロボット

サービスロボットは人の支援を目的とした、工場以外の場所で働くロボットです。有名なロボットにソフトバンクロボティクス株式会社が開発した「Pepper」があります。

サービスロボット 支援

活躍できる分野は幅広く、荷物搬送や災害案内などを行う「移動作業型ロボット」や介護など体の負担を軽減するために装着して使う「人間装着型ロボット」、人を乗せて目的地まで移動する「搭乗型ロボット」があります。

産業用ロボット

産業用ロボットとは工場で使われるロボットのことで、人の作業を代替します。

例えば、ロボットに重労働や危険を伴う作業を任せることで、作業員の働く環境を整えることが可能です。また、ロボットは人間のように休む必要がないため、導入することで生産性の向上に繋がります。

産業用ロボット 倉庫 物流センター

産業用ロボットの種類

産業用ロボットには種類があり、それぞれ得意な作業が違います。
今回は代表的な5つをご紹介します。

垂直多関節ロボット

垂直方向にアームが動く多関節ロボットです。
人間の腕のような形状で関節を多く持っています。検査や組み立てなどの複雑な作業を行うことが可能です。

熟練者が行う作業を垂直多関節ロボットに置き換えることにより、技術の伝承が可能です。

垂直多関節ロボット

水平多関節ロボット(スカラロボット)

水平方向の動きに特化したロボットです。
単純な組み立てや基板への部品の配置に向いています。本体は水平に動き、先端のみが上下に動きます。垂直多関節ロボットのように複雑な動きはできませんが、低コストで導入できて制御もシンプルです。

水平多関節ロボット

パラレルリンクロボット

並行にある関節を連携して動かすロボットです。高速・高性能・低コストが特徴です。しかし、重いものを持つことはできないため、軽量なものを高速でピッキングすることや細かな部品の組み立てなどに使用されます。

パラレルリンクロボット

直交ロボット

2~3のスライドする軸で構成されるロボットです。縦と横にしか動きませんが、組み合わせ方によって様々な作業をこなすことが可能です。

広範囲で作業ができることや、旋回などの動きがないため制御が簡単であるため事故が起こりづらいことなどのメリットがあります。垂直多関節ロボットには劣りますが、細かな組み立てやピッキングなどが得意です。

協働ロボット

産業用ロボットは事故につながらないように物理的に空間を分けるため、安全柵で囲わなければなりません。しかし一定の安全基準を満たした協働ロボットは囲う必要がなく、人と同じ空間で働くことができます。

協働ロボット

他の産業用ロボットと比較してサイズが小さく、ロボットに動きを付与する作業(ティーチング)も簡単に行えます。仕分けやコンベヤへの移送に向いています。生産工程や生産ラインの変更にも柔軟に対応できることから、導入する工場が増えています。

また、人と同じ空間で作業するので、安全面からスピードを出すことや重い荷物を運ぶことはできません。

最後に

ロボットや産業用ロボットの種類についてお分かりいただけましたでしょうか。
経済産業省の「ロボット産業市場動向調査結果」によると、ロボット市場は2020年の2.8兆円から2035年には9.7兆円になると予想されています。

特にサービスロボットの普及が期待されています。人間とロボットが協力して、働きやすく暮らしやすい環境を作れるといいですね。

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