ローカル5Gとは?メリットとデメリットは?

はじめに

こんにちは、ITAGEの中村です。あっという間に一年が経ってしまいましたね。
今年度も引き続きブログを書いていきますので、よろしくお願いします。

さて、今回は前回に引き続き「5G」について書いていきたいと思います。
前回のブログを見ていただいた方は、「え?同じ内容?」と思うかもしれませんが、5Gは5Gでも「ローカル5G」について書いていきたいと思います。

よろしければ最後までご覧ください。

5Gとは?

5G ローカル5G

前回の復習になってしまいますが、5Gとは第五世代移動通信システムと言います。よく最近耳にする5Gはキャリア5Gと呼ばれています。

キャリア5GはBtoC、つまり消費者向けのサービスです。NTTドコモ、ソフトバンク、KDDI、(楽天モバイル)=キャリアが提供する通信サービスです。

特長として、「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」が挙げられます。
詳しくは前回の記事をご覧ください。

ローカル5Gとは

本題である「ローカル5G」について書いていきたいと思います。
ローカル5Gは、主にBtoBで使われる5Gです。

キャリアではない企業などが、自社で一部のエリアの建物や敷地に基地局を建てて、そのエリア限定で運用することができます。

特長は「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」と、キャリア5Gと変わりありません。

基地局 IoT ロボット

イメージが湧かない?

そうですよね。そもそもなぜ、工場で5Gが求められているのかについてお話していこうと思います。

5Gの導入はスマート工場を実現させる

5Gの導入効果は主に製造業で期待されています。

「超高速」「超低遅延」「多数同時接続」という特長により、データ処理が速くなり、生産設備の自動化やリアルタイム制御ができると期待されているためです。

5Gはスマート工場を実現させるためには欠かすことができないため、製造業は必要としています。Wi-Fiが5Gに置き換わるイメージです。

ローカル5Gのメリット

なぜ企業が5Gを必要としているのかは分かったと思いますので、次はローカル5Gのメリットをご紹介したいと思います。

1.独自のネットワークでキャリアに左右されない

企業がわざわざそれぞれ基地局を建てて構築しなくても、キャリア5Gを使えばいいじゃんと思いますよね。

私も最初は思いました。しかし、キャリア5Gには問題があります。
非常に多くの人が使うため、外部の環境に左右されてしまうということです。

例えば災害が起こった際アクセスが集中してしまい、リアルタイムでロボットなどを制御できなくなってしまいます。

独自の基地局を建て、独自のネットワークを使用することで、キャリアの通信状況に左右されずに使い続けることができます

また、キャリア5Gが普及するには数年かかるといわれています。
ローカル5Gを導入すれば、キャリア5Gの普及を待たなくても使えます

2.Wi-Fiよりも広範囲!

Wi-Fiは狭い範囲でしか繋がりません。

5GはWi-Fiよりも広範囲で、屋外でもつなげることができます。
携帯電話で使われる想定で作られているため、広範囲で使用できます

例えばAGVを何十台もつないだとしても、Wi-Fiのようにアクセスポイントをいくつも用意しなくてもデータが途切れることはありません。

これは、5Gの特長の一つである多数同時接続と、Wi-Fiよりも広範囲で使用できるということがあるからこそ実現できます。大きな工場や施設でもあらゆる機器を繋げることができます

3.セキュリティが高い

ローカル5Gは独立したネットワークであるため、外部のネットワークを切断することができます。このように社内のセキュリティが強化されるため、需要が増加しています。

ローカル5Gのデメリット

ここまでで、ローカル5Gが便利であるということが分かったと思います。
しかし、まだまだ身近には感じられていないですよね。

と、いうことは普及していない理由があるということです。今度はローカル5Gのデメリットをご紹介していきたいと思います。

1.導入コストがかかる

コスト

5Gを自社工場などで使えるようにするには、基地局などを構築しなければいけません。2020年からの通信サービスで情報は少ないですが、数千万円から一億円ほどかかるといわれています。

そのため、今のところは大企業向けのサービスとなっています。

2.免許の申請をする必要がある

ローカル5Gを導入する場合、無線局の免許申請が必要です。総務省によると、免許申請の標準的な処理期間は約1ヶ月半であるとされています。

申請する手間と時間が、どうしてもかかってきてしまいます

IoTプラットフォーム

DX IoTプラットフォーム

ローカル5Gはスマート工場には欠かせない通信サービスであるとおわかりいただけたかと思います。

しかしいくら通信サービスが良くても、ロボットやマテハン設備などあらゆる機器がネットワーク上につながっている状態で管理できなければ意味がありません。つまり、スマート工場を実現するにはIoT化を進める必要があるといえます。

そこでITAGEでは、スマート工場を実現させるためのIoTプラットフォーム「ThingWorx」をご紹介させていただきます。

工場内のありとあらゆる機器データを一元管理し、リアルタイムで制御することができます。ダッシュボードを作成することができるため、必要な情報を必要な時に確認することができます。

出典:PTCジャパン株式会社
ThingWorxのダッシュボードの例

ネットワーク上で工場を監視することができるため、現場作業員が在宅作業なんてことも夢ではありません。

まとめ

ローカル5Gとは何か、ローカル5Gのメリット・デメリットについて書いていきました。

始まったばかりの通信サービスでまだまだ課題が多いローカル5Gですが、スマート工場を実現するには必要不可欠です。

5Gの普及で世の中が大きく変わり、より働きやすく、より効率よく作業ができるようになると思います。とても楽しみです。

最後まで、読んでいただきありがとうございました。少しでも皆様の業務のお役に立てれば幸いです。

「工場のIoT化を進めたいけど何から始めたらよいのか分からない」と悩んでいる方は、ぜひ一度ご相談ください。

ThingWorxについての詳しい説明はこちら