(VRで)高所恐怖症を克服したい

…なんのブログ?

お世話になります。株式会社ITAGEの田辺です。

突然ですが、僕は高所恐怖症です。
弊社オフィスは21階にありますので基本的に窓際には近づきません。
観光地にあるようなガラス張りの床には近づけません。
2階以上に住んだことがありません。
ベッドより布団派です。

そんな筋金入りの高所恐怖症である僕にとって最も恐れるべき
超絶怒涛、悪逆無道、阿鼻叫喚の絶叫マシンが世にはあります。

観覧車です。

高い所が何よりも怖い僕にとって、ゆっくり高度を上げていき、何なら頂上で停まってくれやがるあのアトラクションは、何にも勝る世界最恐、天上天下、唯我独尊の絶叫マシンです。なにゆえ、あのような兵器が跳梁跋扈、乱暴狼藉しているのか。

観覧車 絶叫マシン
笑い事では断じて無い

…まぁそこまでは思っていませんが。
しかしながら、僕は思いました。克服したいと。
ですが実戦では勝ち目がありません。
というわけで一つの解答にたどり着きました。

VRで耐性をつけよう

兵器作成

VRであれば抜群の臨場感を味わえつつ、本物と違って危険もないです。
※本物も危険はありません

思い立ったが吉日。
早速建設に取り掛かります。

弊社取扱い製品「Emulate3D」を使います。

Emulate3D 紹介

※「Emulate3D」は製造・物流向け3Dシミュレーターです。

形状の再現

観覧車 3Dモデル

Emulate3Dは直方体、球体、円筒などプリミティブ形状の作成を行えます。
(CADなど3Dデータがあればインポートできますのでその方が早いです。)

それらを組み合わせまずは観覧車っぽいものを作ります。

動作の再現

Emulate3Dの「CAD Is The Model」機能を使えば、リンク機構などの動作定義を直感的に行えます。

まず本体(輪)部分の回転を定義します。
基本的な動作定義の流れは

1.機構の動作を選択(直進、回転、球状、ヘリカル等)
2.回転や進行の方向を指定
3.物理現象の再現の有無(接触や重力など)を指定
4.動力を指定

です。

次は席と輪の回転軸を繋ぐジョイント部分を同じように作りますが、折角なので複数種類作ってみます。

恐らく本物に近しい回転軸での連結、
棒で吊り下げる、
紐4本で吊り下げる、
紐1本で吊り下げる、
の4種類を作成します。

こういった現実では到底できない検証を行えるのがシミュレーターの良い点ですね。
VRを用いればそこに更なるリアルさが加わります。

ジョイント 動作定義

こんな感じになります。中々それっぽいですね。

ついでにそれっぽく

Emulate3DではC#とJScriptというプログラム言語を利用できます。
ついでにそれっぽく時計も作っときましょう。

時計 サンプル JScript

時計作成サンプル(JScript)

//モデルリセット時
function Text1_OnReset( sender : Demo3D.Visuals.TextVisual )
{
sender.Text = DateTime.Now.ToString("HH:mm");
}


//モデル実行時
function Text1_OnInitialize( sender : Demo3D.Visuals.TextVisual )
{
while(true){

//.NETAPI 現在時刻。テキストの値を書き換え
sender.Text = DateTime.Now.ToString("HH:mm");
wait(60 - DateTime.Now.ToString("ss"));//時計更新
}
}

Emulate3DはWebページを呼び出すこともできます。
さらにそれっぽく、床にGoogle マップの弊社所在地を貼り付けます。

これで完成!

VR 観覧車 Emulate3D

こっわ…

まだVRで体験してないのに何でしょうかこの絶望感は…
…24m??

頂上決戦

Emulate3Dは特別な処理なくボタン一つでモデルをVR化できます。

VR 観覧車

いざ戦いのとき…!!
…24m!?

こっわ…!!!

実際の用途

Emulate3DのVR本来の用途としては、今回のような危険(?)を伴う業務の検証や、作業の研修があげられます。

安全装置の動作確認や、高所での作業などです。

ロボット 安全装置 インターロック VR
高所 倉庫 VR

いやそれをブログでやりなさいよ

いかがでしたでしょうか。
VRは娯楽用途のイメージが強いかと思います。
しかしながら、今回のようにシミュレーターと交わることで、ものづくりの業務改善に大変効果的な選択肢の一つとなりえます。
ご興味・ご関心がございましたら是非下記、パンフレットやお問い合わせのご利用よろしくお願いいたします。

え…?
克服できたかですか…??

無理なもんは無理

です。